【卵巣嚢腫で手術①】初期症状は?痛みはあった?私の経験談〜卵巣嚢腫の発見から手術に向けて〜

※当サイトは、アフィリエイト広告を利用しています。
※当サイトは、アフィリエイト広告を利用しています。
Life

私が卵巣嚢腫(らんそうのうしゅ)の手術をしたのは20代半ばの時です。

卵巣嚢腫と言っても種類がありますが、私がなったのは皮様嚢腫(ひようのうしゅ)と呼ばれるものです。

この記事では私が卵巣嚢腫を見つけるまでの経緯〜手術に向けてについて書きます。

もしかしたらこれから卵巣嚢腫の手術をする予定の方がいるかもしれません。そういった方に少しでも参考になればと思います。

卵巣嚢腫とは

卵巣嚢腫とは、卵巣に液体や脂肪が溜まってしまう病気のことを言います。特に若い年代(20〜30歳代)に多い良性の腫瘍(しゅよう)です(私も発見したのは20代半ばです)。

通常、卵巣は2〜3cmのアーモンドぐらいの大きさですが、卵巣嚢腫は卵巣に液体や脂肪が溜まり、通常の大きさより腫れてしまい、卵管がねじれたり、卵巣が破裂してしまう可能性があります。

手術では、腫れた部分を取り除き、卵管がねじれたり、卵巣が破裂してしまうことを防ぎます。ほとんど良性ですが、病理検査(良性か悪性かの検査)も手術時に行います。

卵巣嚢腫といっても、その中身は様々あります。

私がなったのは皮様嚢腫(別名:卵巣デルモイド)と呼ばれるもので、卵巣に髪や歯、脂肪などが溜まっている病気です。もちろん自分の髪や脂肪などが卵巣に溜まっているのではなく、卵巣の中で卵子が分裂し、髪や脂肪になり溜まっているのです。髪や脂肪が溜まっているっと聞くと驚きますが、卵子が分裂と聞くと納得ですね。しかし、なぜ受精していない卵子が分裂してしまうのか、その原因はまだ分かっていないとのことです。

卵巣嚢腫は初期症状がなく、発見するのは、卵管がねじれたり、卵巣が破裂したことによる痛みを感じた時や、妊娠時のエコー検査、帝王切開での手術時、たまたまなどが多いです。

私の場合もたまたま見つけました。見つけても即手術にはなりません。発見時の卵巣の大きさや血液検査の結果にもよりますが、様子を見ながら時期をみて手術したり、妊娠中の方は帝王切開で出産する際についでに手術する方もいるとのことです。

卵巣嚢腫(皮様嚢腫)発見まで

私が卵巣嚢腫(皮様嚢腫)を発見するまでの経緯について書きます。

そもそも卵巣嚢腫は症状が出にくいため、私の場合どうやって発見に至ったのか一例として紹介します。全ての方に当てはまるわけではありませんので、参考までにお読みください。

足の付け根の痛み

ある日、お風呂で体を洗っている時に、足の付け根(鼠蹊部:そけいぶ)に痛みを感じました。激痛というわけではないのですが、触るとなんだか痛いな〜という程度です。足の付け根部分が痛くなったことなど今までないので、こんな部分が痛くなるのは珍しいと思いました。また、ちょうどその時切れ痔になり、2つの痛みがあったので近場の内科へ行きました(当時は足の付け根より切れ痔をなんとかしたくて内科へ行ったようなもんです)。

お医者さんには切れ痔よりも足の付け根のリンパが腫れていることが気になると言われました。細菌が入った可能性があるので、薬を飲んで様子を見ましょうということで、3日分処方してもらいました。しかし3日間薬を飲んでも足の付け根の痛みは改善されなかったので、再び内科へ行きました。

ただ当時通っていた内科では、なぜ足のリンパが腫れているのかこれ以上分からないということで、大きな病院へ行くよう言われ、紹介状を書いてもらいました。

CT検査で卵巣の腫れを発見

後日、紹介された大きな病院の内科へ行き、足の付け根の部分とその周辺のCT検査を行いました(CT検査とは体の内部を撮影する検査です)。

そのCT検査で、たまたま映っていた卵巣が腫れていることが分かりました。

足の付け根の痛みは、卵巣が腫れて大きくったことで圧迫されて痛みが出たかもしれないとのことでした。しかし卵巣の腫れが原因で足の付け根が痛くなったという例は過去見たことがないとのことで、直接的な因果関係は不明とのことでした。

そこから婦人科を紹介され、同じ病院内にある婦人科へ行きました。

そこで初めて「皮様嚢腫かもしれません」と言われました。卵巣に髪や皮膚が溜まっていると聞かされ、当時とても驚きました。また卵巣嚢腫にも良性と悪性があり、どちらなのかは実際に手術をして病理検査をしないと分からないと言われました。

※足の付け根の痛みは大腸癌の可能性があるかもしれないとのことで、後日大腸検査を行いました(結果、問題なしでした!)。

別日に卵巣嚢腫の具体的な検査をするために、MRI検査や血液検査を行いました。

MRI検査は筒状の中に入り、血液の造影剤を入れ、体の中を撮る検査です(CT検査と似ていますが、MRIの方がより詳細に体の中を見ることができます)。MRI検査が怖いという方も多いと聞きますが、私は全く怖くありませんでした。ただ筒状の中に入っているだけでしたが、狭い所が苦手な方は怖いかもしれません。

血液検査は良性か悪性かをある程度判断するために行います。数値を見る限り、「おそらく良性でしょう」と言われましたが、やはり確定出来るのは病理検査とのことです。

手術と言われた時の心境

正直ショックでした。良性の可能性が高いと言えど、今まで大怪我をしたこともなく、入院や手術なんて一切関係なく生きてきたので、今後も関係なく健康的に生きられると思っていたので…。

もし悪性だったらどうしようという不安も大きかったですし、手術そのもに対する恐怖も大きかったです。体を切るということが想像つきませんでした。

ちなみに私は注射すら苦手で、自分の血も見れないほどビビりです。そんな私が手術なんて乗り越えられるのか不安いっぱいで泣いてばかりでしたし、正直日常生活も心の底から楽しめない状況でした。

しかし一番辛かったのは病名が分かるまでの間でした。

足の付け根の痛みから始まり、小さな病院から大きな病院を紹介され、「あれ?私って何かの病気なの?大丈夫なの?」と、とても不安でした。

病名が分かった今は治療に向けて行動するのみなので、そう考えると一番辛かったのは、何の病気か分からず悶々と過ごす日々だったかもしれません。

卵巣嚢腫と分かってからは経験者のブログを読み漁る日々でした。

発見までのまとめ

卵巣嚢腫発見までの過程は

①足の付け根に痛みを感じる

②内科に行き足の付け根のリンパが腫れていると分かる

③薬を処方してもらうがリンパの痛みは無くならない

④大きい病院でCT検査をし、卵巣が腫れていることが分かる

⑤婦人科で卵巣嚢腫と診断される

です。

私の場合はたまたま足の付け根の痛みを感じ、病院に行ったことが卵巣嚢腫を発見するきっかけになりましたが、足の付け根の痛みと卵巣嚢腫の直接的な関係は不明です。

またもともと生理不順でもなければ、生理痛が重いわけでもありませんでした。

手術に向けて

婦人科でMRIや血液検査を受け、手術方法について説明を受けました。

手術は腹腔鏡手術(ふくくうきょうしゅじゅつ)か開腹手術かがあると言われました。

開腹手術は文字通りで想像つくかと思いますが、腹腔鏡手術とは、おへその周囲から2〜10mmの内視鏡をお腹の中に挿入し、テレビモニター上に映された映像を見ながら手術を行う方法のことをいいます。約1cm程度で4箇所程度お腹を切ります。

開腹手術と比べ、手術後の痛みが軽いのが特徴で、術後の回復も早いため、入院期間の短縮と早期に社会復帰できることが最大の利点です。

【手術方法の選択】腹腔鏡手術を選んだ理由

私は腹腔鏡手術を選びました。

選んだ理由は、

①会社勤めで早期に会社に復帰できるから

②傷跡が目立ちにくいから

③術後の痛みが開腹手術より軽いから

です。

私の場合、結果として5日間入院、1週間自宅療養で、土日含め2週間会社を休みました。

逆に言うと2週間で会社に復帰出来ました。会社をそんなに休みたくないという方は腹腔鏡手術の方が早く復帰出来ます。またお医者さんにも卵巣嚢腫の手術は腹腔鏡手術が今は一般的だと言われました。

傷跡についても私の場合、おへそ1箇所、お腹の下部(下着でちょうど隠れる位置)を3箇所切りました。もちろん手術後は傷は目立ちましたが、日が経つにつれ傷跡は目立たなくなってきます。

おへその部分はおへその中に傷があるので、見た目は全然分かりません。お腹下部の3箇所の傷も下着で隠れます。海やプールに行く場合も、水着で傷跡は隠れます。

傷跡の痛みについてですが、痛いということはありませんでした。術後翌日からシャワーを浴びていましたし、傷自体の痛みは感じませんでした。しかし、手術中にお腹に入れていたガスが身体を圧迫し、その痛みは自宅療養中も続いていました。

手術の日程決め

私のように卵管がねじれたり、卵巣が破裂する前に卵巣嚢腫が見つかった場合は、計画的に手術を行います。

卵巣嚢腫を見つけたらからといって、即日緊急入院→手術とはなりません。

卵巣の腫れが小さい場合は経過観察が多いです。私の場合は、片方が4cm、もう片方が6cm程度あったのと、私自身ができる限り早く手術をしたかったので、最短で出来る日をお願いしました。

病院によっては腹腔鏡手術を実施していない病院もありますので、その場合はまた病院を紹介してもらい、新しい病院に通院する必要があります。私が当時通院していた病院は腹腔鏡手術は行っていなかったので、他の病院を紹介してもらい、紹介先の病院の先生と手術日について調整を行いました。

入院は計5日で、1日目が手術日前の前泊、2日目が手術、3・4日目は引き続き入院、5日目が退院でした。手術後3日には退院です。これが腹腔鏡手術の1つの特徴ですね。退院後は1週間自宅療養でした。

ちなみにこれから手術の日程を決める皆さん、入院〜退院までは可能な限り同月内に収めることをお勧めします。例えば7月に入院するのであれば、退院も7月が良いです。これについてはまた別記事でなぜなのか紹介したいと思います

会社への報告・各種手続き

手術日が決まったら、会社や学校などに報告しましょう。

入院は約5日、自宅療養約1週間なので、計約2週間お休みすることになります。

今は在宅ワークも主流になってきているので、自宅療養中に在宅を希望する方もいるかもしれませんが、術後は身体が痛いのでしっかりお休みすることをお勧めします。

休暇届の提出

休暇届を提出しましょう。休み方は3パターンあります。

①全日有給休暇

②全日欠勤

②最初の3日間だけ有給休暇を使い、4日目から欠勤

全日有給休暇

有休の残数に余裕がある人は全日有休を使うのが良いでしょう。

しかし手術後も術後の経過観察として通院する必要があるので、有休は残しておくのが安心です。20日前後余っているのであれば、給与も減らないので、有休でお休みするのが良いでしょう。

全日欠勤

有休がもうない、あとわずかしかないという方は全日欠勤となります。

欠勤するとお給料が減額されますが、健康保険より約2/3程度保障されます。お休みし始めた最初の3日間は保障されませんが、4日目から復職するまでの間は保障されますので、全く収入が0円になる訳ではありません(傷病手当金と言います)。

なぜ保障されるかと言うと、普段私たちが加入している健康保険は、病気などで会社をお休みした際に保障されるサービスが付帯されています。会社勤めの人ならみなさんそうです。手続きは会社で行ってくれます。

しかし会社によっては欠勤がボーナスの算定に影響しますので、そこは事前に把握しておき、賞与支給日にショックを受けることがないようにしましょう(お金より身体をまず大切に!)。

最初の3日間だけ有給休暇を使い、4日目から欠勤

上記で伝えたように健康保険はお休みし始めて最初の3日目は保障対象外で、4日目から保障してくれます。

そのため、最初の3日間は有休を使い、4日目から欠勤という休み方をする人も多いです(私もこのパターンで休みました)。

最初の3日間は土日を含んでいても良いので、例えば土曜日から入院する人は、土日は会社の元々のお休み、月曜日は有休を使用でも問題ありません。火曜日から健康保険の傷病手当金支給の対象となります。

限度額適用認定証の申請

手術ってお金かかるよね?

手術をするとなると何十万とかなりのお金がかかります。

そんなお金ないよ〜と不安になる方も多いと思います。

でも大丈夫です!限度額認定証を申請すれば、自分の収入に応じた上限額が決まっているので、その額を超えて支払う必要はありません。

例えば、1ヶ月の収入が約22万円の人は、1ヶ月にかかった医療費(手術費含む)が30万円だったとしても支払いは57,600円で済みます。

手術日までに余裕がある人は先に限度額認定証を申し込みましょう。もし申請する余裕がない場合は、後日申請をし、お金を返してもらう手続きとなります(その場合は、高額療養費支給申請といいます)。

この手続きも人事や総務などの人に言えばやってくれますし、自分自身で申請書をダウンロードして健康保険協会などに郵送しても良いです。

申請書はどこで貰える?どこに出すの?と疑問があるかと思いますが、皆さんが会社から渡されている健康保険証に皆さんが加入している健康保険協会(または健康保険組合)の名前が書いてあります。

ネットでその健康保険協会(または健康保険組合)、限度額認定書で検索すれば、申請書や提出先が出てきますよ。

同僚に手術することを伝えたら

私は手術が決まってから同僚に卵巣嚢腫で手術することを伝えたら、意外と自分の周囲にも卵巣嚢腫を患ったことがある人が多いことを知りました。

・同じ部署の先輩(先輩の場合は私と同じ皮様嚢腫ではなく、チョコレート嚢腫という子宮内膜症)

・上司の奥さん(同じくチョコレート嚢腫)

・同期の従兄弟(私と同じ皮様嚢腫。彼女の場合は、卵管がねじれて緊急手術だったとのこと)

自分の周囲にこんなに多く卵巣嚢腫を患ったことがある人が多いことを知り、女性には多い病気なんだなと思いました。

この記事を読んでくださっている皆さんの中にも卵巣嚢腫で悩んでいる方がいるかもしれませんが、意外と周りにも多いので、嫌じゃなければ周囲に話してみても良いと思います。一緒に悩みを共有したりできたり、その方の経験を聞くことができるかもしれません。

まとめ

この記事では私が卵巣嚢腫発見に至るまでと手術に向けてまでのことを書きました。入院から退院までについてはまた別記事にまとめています。

これから手術予定で不安でいっぱいの方もいると思いますが、大丈夫です。乗り越えられます。

注射ですら苦手な私でも手術を乗り越えられたので、不安はあると思いますが、あまり心配しすぎないようにしましょう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました